こんにちはゆうさくです。
本日は輸入ビジネスにおける仕入について語っていきます。
物販ビジネスで3大重要度の高い(と個人的に言ってる)、「仕入」「物流」「販売」のうちの一角である「仕入」にフォーカスを当てていきます。
物流については先日詳しく書きましたのそちらからご覧ください。※欧米輸入verです。
ゆうさくです。 本記事ではアメリカから日本へ商品を輸送する場合の方法についてお話をしていきます。 欧米輸入実践者の方は必見です。 僕はアメリカから輸入しまくってるのですが、過去にいろんな方法を試してきました。 輸送方[…]
さて行ってみましょう!
初歩の小売仕入れの構造を探る
まずは小売仕入れについて学んでいきましょう。
小売仕入れとは、文字どおり小売販売されているものを購入し、在庫(販売)する事を言います。
メリット:1個から購入できる、交渉不要、信頼関係不要
デメリット:そのお店の在庫分しか買えない、仕入価格が高い、知財侵害リスクあり
主な仕入先
【アメリカ】
海外ECサイト
【中国】
小売仕入れのメリット
圧倒的なメリットとして、誰でも購入でき、1個から買えるというのがメリットです。
ただ、小売店の利益も商品に乗せられるため高い場合がほとんどです。
小売仕入れでフォーカスする点としては、日本での実勢価格と比べて利益が取れる価格で売れるかという点です。
初心者の方ほど難しそうに聞こえるかもしれませんが、価格比較のやり方は2日、3日も学べば流れは掴めます。
結構な昔ですが、欧米からの小売仕入れについての詳しい動画を撮ってるので参考にしてみてください。
微妙に使えるツールなどが変わっていますが、本質は同じです。
『日本で売れている+各コストを算入した上で利益が出る価格で仕入れられる+法令、規約に違反していない(輸入可能)』→仕入
欧米の仕入れだとAmazon.comやEbayがメジャーどころですね。
慣れてきたら海外のECサイトを巡ってみるのも良いでしょう。
当然ですがAmazon.comやEbayはプラットフォーム手数料がかかります。
一方でECサイトはクレカ決済のみの手数料の場合が多く、5個とか10個とかまとめて購入してくれるのであれば割引して販売してくれるケースも全然あります。
デメリットとしては、セラー(ショップ)の力がないケースが多く、結局値段がほとんど変わらないというパターンが多々あります。
優良なECサイトを1店舗でも見つけられたら、大きな利益に一歩近づいたと考えても良いでしょう。
この一歩までに多くの人が挫折し、諦めますからね。
ちなみに僕は過去にこちらのECサイトから購入してました。
もちろん他にもたくさんありましたが、なんとなく記憶に残ってるのがこちらなので。
雰囲気を掴んでもらえると良いかと思います。
ちなみに中国からの小売仕入れの場合もリサーチの方法の本質は欧米と同じです。
具体的なやり方は「タオバオ 仕入れ方」とかでYouTube検索してもらえると解決します。
ただ、どれも結局は同じ事を言っているはずです。
やはり『日本で売れている+各コストを算入した上で利益が出る価格で仕入れられる+法令、規約に違反していない(輸入可能)』が重要。
ちなみに、日本で売れ行きを調べるツール、合計コストを正確に出すツール、一発でいろいろと価格比較をしてくれるツール。
いろいろとありますが、要は上記の内容をクリアしているかの確認作業を省く(効率化する)というものです。
ツールに踊らされるのではなく、なぜ自分がそのツールを使うのかを理解しましょう。
輸入ビジネスではありませんが、「せどり」も小売仕入れになりますね。
店に出向いて買うので小売店舗から仕入れをしている訳です。
ただ、せどりは日本国内で購入し、次の日には売る事が可能なので、スピードが速く販売価格の上下に左右されにくいというメリットがあります。
そこが再現性が高いといわれる所以です。
ただ、デメリットとして自分が店舗に行かないといけないというところです。
スタッフさんを雇おうにも構造がシンプル過ぎて、教えすぎると独立しちゃう問題もあります。
その辺りでスケールが難しいビジネスモデルであるようにも感じます。
小売仕入れのデメリット
在庫を縦に積むのが難しいという点です。
これは自分の資金や物流の話ではなく、セラー側が多く売ってくれないから(たいして在庫を持ってないため)です。
Amazon.comだと販売上限などを設定しているセラーも多いです。
ワンポイントテクニックとして、Amazon.comで安い価格に設定できているセラーに卸してくれという連絡をするのもありですね。
ただ、Amazon.com上でやると相手が規約違反になるため、ショップ名で検索してECサイトや電話番号からコンタクトをとる事をお勧めします。
話にのってきたら確実にAmazon.comより安く仕入れる事ができるのがメリットです。
小売仕入れは、誰でも仕入れる事ができる以上、おいしい商品ほど簡単にライバルに見つかってしまい、競合してしまいます。
つまり同じ商品を売り続ける事が構造上難しく、常に新しい商品を探しに行く必要があります。
常に労働集約的なモデルになってしまうので、時給向上を求める人にとっては通過点的なビジネスモデルにしないといけません。
個人的に、小売仕入れはあと5年もしたら終焉を迎えるような気がしています。
完全に無くなる事は考えにくいですが、ビジネスモデルとしてはオワコンレベルになってるんじゃないでしょうか。
理由を書くと長くなるので割愛しますが、1年間ほど実践して輸入に慣れたら、次の章でお話するような上流仕入れのステップを少しずつ導入して安定を目指すのがおすすめです。
ちなみにゆうさくは1年半~2年間くらいは小売仕入れで利益を上げていて(5年前とか)、月利益がMAXで50万円?ぐらいだった気がします。
ここ1-2年くらいで話を聞いていると、月利100万はもちろんの事、200万円/月とかの利益を上げている人もいてビックリします。
知的財産権の話や、物流での破損などのネガティブな話も多く聞きますが、しっかりとケアして取り組めば2020年でもそれくらいはイケるという事ですね。
副業で(本業だとしても)これだけ稼げれば十分な方は多いんじゃないでしょうか?
ぜひ一度検討してみてください。
という事で、こんな感じで小売仕入れについては終わります。
上流(メーカー、工場)から仕入れる
僕自身も現在メインで行っているビジネスモデルです。
さらにオプションがつくとしたら、欧米なら日本総代理店契約、中国ならデザインの独占契約という事になります。
僕の場合、欧米の取り扱いブランドは全て総代理店契約をしており、中国では真のOEM(デザインから提案)をする際には他の業者には販売しないでねって契約をしてます。
中国と欧米の上流仕入れだと考え方が多少異なるのですが、より輸入ビジネスに対しての理解が深まるので詳しく説明していきます。
メリット:商品をカスタマイズできる、安く購入できる、仕入量に上限が無い、知財リスク無し
デメリット:ロットが大きい、交渉が必要、信頼関係が必要
あれ?気付きました?小売仕入れと真逆ですね。
仕入れ先
【アメリカ】
各ブランドのHPから直接コンタクト
展示会
【中国】
展示会
商品カスタマイズについて
欧米(ブランド)からの仕入れの場合は、ほぼ出来上がったものを市場価格よりも安く買います。
ブランドの考え方にもよりますが、Amazon.comより30-50%程度安く買える事が多いんじゃないでしょうか。
出来上がったものをそのまま買うケースが多く、カスタマイズするとしても日本語説明書を入れるとかそういう簡単な類いになってきます。
ほとんど変更点はありません。
中国の場合は自社ブランドで売る事になるので、割と準備が必要です。
ただ、良くも悪くもいろいろとカスタマイズが可能なので、究極的に言うと顧客を求める機能やデザインを求めるならこちらの方が近道です。
僕は2017年くらいに中国OEMに新規参入しました。 当時は中国OEMはもう飽和状態だと言われており、今も変わらずそのように言われております。 そういった時期にスタートしましたが月毎のアップダウンはあっても年+50%増くらいの勢[…]
中国OEMの具体的な流れについてはこちらの記事を読んでください。
カスタマイズできるという事は、時代に合った商品を作りやすいという事ですね。
これは小売仕入れだとあり得ないので、メリットと言えます。
上流仕入れのメリット(価格について)
こんな感じでだいたい商品原価としては700-800円くらいです。(表記は中国元です。)
日本まで持ってきてだいたい1,000円程度でしょう。
販売価格としては現時点で3,880円です。
なかなか高利益率で素晴らしい売り方だと思います。
※日本人のセラーさんだったので細かい部分は隠しておきました。
せっかくなので過去に僕が販売していたものでお伝えします。(今は取り扱っていません。)
こういった『ダンベル(Amazonリンク)』が1㎏あたりで$1.16とかでした。
この写真は仕入ていた当時のものであり、だいたいトータル5,000㎏で買い付けです。
パッケージ込みにした金額です。
現時点だと同様の商品が1,180円で売られてますね。
ダンベルなので国際配送が肝なのですが、FCLを利用すればこの金額であれば利益は出せます。
日本に持ってきた時に、商品の原価としては150円~200円程度になるはずです。
メインは2㎏セットとか、3㎏セットとかで利益を出す事になります。
これは小売仕入れでは絶対に実現しない仕入れ方なので、OEMセラーの独占市場になります。
もちろん1万㎏でも、10万㎏でも購入ができるので、売れる先さえあれば利益は天井知らずとなります。
実際に僕が聞いた事あるレベルだと中国OEMのほぼ一人社長で、月に7,000万円ほど売っていて、利益が3,000万円/月ほど出ている人もいます。
上場検討できる利益レベルな気もしますが、中国OEMだとこれが本当にできちゃうんだからすごいです。
上流仕入れのデメリット
明らかに最低ロットがでかい事です。
基本最低でも1回の仕入れで10万円前後になります。
そのため無駄打ちするのが怖く、入念なプランが必要になってくるので少しレベル高い中級者的な手法となってきます。
事前にまとまったキャッシュが出ていくので、商品を売り切って代金回収までの間がキャッシュフローがマイナスとなります。
売って利益は出てるけど仕入れる資金が無いという悲しい状態になる訳です。
自己資金が多い人は良いですが、そうでない人の方が多いはずなので、ここは大きなデメリットですね。
中国と欧米での上流仕入れの差とは?
中国仕入れの場合は「お客さんに何円で販売できるのか」という安さにフォーカスを当てる必要があります。
一方、欧米輸入の上流仕入れというのは「ライバルセラーよりいくら安く仕入れられるか」という安さにフォーカスが当たります。
欧米独占契約の場合はライバルが皆無になるのでぬくぬくと好きな価格で販売できるのですが、単純な上流仕入れだと、他セラーも相乗りしてくるので注意が必要です。
ライバルを出し抜くためにも「仕入量を増やしてメーカーに割引交渉」、「効率的な物流を選択してコスト低減」、この辺りはもちろんとして、さらにシビアになると「国際送金方法」や、「多販路での展開(在庫回転的に)」を考える必要がでてきます。
どちらにしても独自の工夫で仕入れコストの差別化が必要ですね。
ちなみに独占契約はメリットばかりに見えますよね?
実はそうでもなく、年間の最低仕入額があったり販促ノルマがあったりする事もしばしばです。
あとは、より関係性が重要になってくるため、定期的に先方に訪問したりしている人も多い印象です。
僕も例に漏れず年に一回くらいはメーカーと商談を海外でやってます。
さて、さらにマクロで商流を見ていきましょう。
欧米で独占契約したとしても、その商品群はMade in Chinaであるケースが多いです。
という事は、その欧米メーカーは中国の工場に発注しているという事です。
つまりその工場(もしくは同じ様な商品を作っている工場)を突き止める事ができれば実は同じ商品を作れてしまいます。(クオリティは違います。)
僕の経験上、欧米メーカーから仕入れをしているコストの3分の1とかで作れるケースが多いですかね。
ただ、そのブランドが積み上げてきた信頼、知的財産権やブランディングの広告費、長年やってきた工場との関係性は買う事ができません。
つまり僕たちは3倍の原価を払ってでもその目に見えない価値の部分を買ってる訳です。
言い換えると時間を買っていると考えても良いと思います。
3倍が高いか安いかはそのブランドの見えない価値部分で判断するしかありません。
で、重要なのがここからです。
巷では「独占契約取ってます!俺凄いでしょ?!」みたいな人がたくさんいます。
「展示会で〇〇回連続でクライアントに独占契約を取らせてます!」
みたいな似非コンサルタントもいます。
悪気はあると思うのですが、形式上は確かに「独占契約」をとってるので、嘘は全くついていません。
ただ、上記のような「見えない価値」に私たちのようなバイヤーはお金を払う訳です。
ポッと出のブランドと独占契約するのはむしろ悪手であり、それなら上述のように中国の工場と直接契約をした方がメリットを活かせるし良いです。
「見えない価値」が無いブランドと独占契約したら、仕入れても売れない、仕入れ価格が高い。という二重苦になります。(意外とノルマとかは設定が無かったりする 笑)
商標だけ取得して、ちょっと綺麗な自社ECがある程度のブランドであればいくらでも作れるんですよ。
それよりもそのブランドの認知度や、商品品質、ビジョンに目を向けてください。
「独占契約」という言葉に踊らされるのではなく、しっかりとその中を理解する事が重要な訳です。
まとめ
小売仕入れも上流仕入れも仕入れ方が違うだけであり、どちらも同じ輸入ビジネスです。
それぞれの本質を理解しつつ実践していきましょう。
うまい仕入れをできる人は物流もうまく構築してたりします。
うまい仕入れ=よく売れる=1回の発注が大きい=物流コストを抑えられる
っていう最高の好循環になりますからね。
深い仕入れの本質というのを知り、ビジネスを加速させてください。
あとがき
仕入れ方法でいうと他にも展示会とかありますよね。
昔は移動コストを考えると微妙だなと思っていましたが、最近は割と推奨派です。
やっぱ実物を見ながらその場で担当者と話せるスピード感は重宝します。
また、こちらは輸入ではないのですが、ネット卸から購入するという方法もあります。
過去に記事にしているので興味があれば見てください。
ちなみに最近僕も訳ありでネット卸にバイヤーとして再登録しました。
高いものもあれば今でも普通に利益でるものもありますね。(ビックリしました 笑)
ロットも少ないので相場観を見るには良いのでは?
それでは!