こんにちはゆうさくです。
非常に久しぶりのブログ更新となってしまいました。
昨年の9月が最後なので、約10ヵ月ぶりくらいです。
ここまでいくと何を書けば良いのか悩んでしまうレベルなので、あまり気にせずに書きたい事を書いていきます。
ただ、誰でも書けるような内容ではなく、実際にバリバリ輸入業を実践している僕だからこそ書ける内容を書きたいと思っていますのでよろしくお願いします。
商品の価格設定
本日は独占契約をした商品の価格設定について詳しく書いていきます。
僕は複数社と独占契約をしており、全国展開の大手店舗、中堅小売店など、トータルの店舗を数えると120店舗ほどになります。
もちろんAmazonでも、Yahooでも楽天でも販売してますので、一般的に皆さんが検討されているような販路では販売しているはずです。
※価格設定の異端児としてカタログ式の通販がありますが、毛色が異なるので今回は割愛します。
最近は独占契約も一般的?になってきており、誰でも契約を取っているかもしれませんが、結局そこからの販売力がなければ上手くいきません。
きっと「独占を取ったけど、全然うまくいかないー。」って方もちらほらいるのではないでしょうか。
そういう方は価格設定以外も間違いがあるかもしれませんが、一つの要因であるプライシング(価格設定)について僕の考えをシェアしていきますので参考にしてください。
メーカー取引における価格設定の原則
価格設定をする際にはまずは自分がどちらのパターンか認識が必要です。
①自社のみで小売り(Amazon、yahoo、楽天)する場合
②自社ネット小売りを含めて、卸業者を利用して、卸売りをする場合
①と②で価格設定方法は大きく異なります。
なので、まずは自分がどちらに属するのか考えてみて下さい。
現在は①だけど、②も考えているっていう方は切り替えるタイミングで全然大丈夫です。
独占契約を頑張っている方は②を目指している方が多いと思いはずなので、主にそちらの目線でお話をしようと思います。
①自社小売りの価格設定
原則的にどのような価格設定をしても問題ありません。
というのも自社のみで販売する場合は定価なんてほぼ関係なく、自身で全て即時コントロールできるからです。
Amazonであれば、5秒で価格変えられますよね。
(Amazonでライバルがいる場合はメインカートが取れる価格が基本ベストです。)
ただ、アドバイスをするとすれば、価格は売れ行きに合わせて変えるべきです。
一度決めてからあまり変えない人もいると思いますが、それは超もったいないです。
テストするのは無料なので、ガンガンテストしましょう。
良く売れる商品であれば数日でデータが取れますし、そうでない商品は2週間ほどやれば十分でしょう。
欧米系の商品で弱気の価格を付けていても面白味は少ないと思っています。
欧米ブランドという事で、強気のプライシングをして、高利益率を実現しましょう。
もちろん大切なのは、ただ単純に価格上げるのではなく、最適を探す事です。
利益だけでなく、販売個数を上昇させるプライスにする事により、メーカーが喜んでくれるので販売個数も考慮すべきです。
個人的には欧米商品は粗利で6-7割、純利で4-5割あれば良い(というか完成形)と思っています。
ちなみに僕の主力商品群はどれも50%を超える純利です。
欧米商品の場合は決して不可能ではなく、十分狙える数値です。
皆さんも強気設定をしてください。(ダメだったら修正です!)
②卸売りをするときの価格設定の考え方
こちらで悩んでいる方が多いと思います。
まず定価というのは、メーカーが定める商品価格であり、この金額で売ってくださいね~と小売店舗さんに伝えるものです。
卸売りをする時は、必ずこの定価設定をしなければいけません。
で、大切なのは、習慣上この定価から〇〇%(この%を掛率と言います)が店舗に販売する価格となります。
という事は定価が10,000円の場合は、60%の掛率で卸す場合は6,000円で販売する事になります。
仕入れが3,000円だった場合は3,000円の利益が出る訳です。
こうなると、少しでも高い金額で卸したいので、定価を12,000円に上げて、Amazonでは従来通りの10,000円で売ろうって手法を考えてしまいますよね。
ですが、結論から言うとこれはダメです 笑
僕も最初そうしようと思いましたが、卸業者さんもプロなので価格が崩れてないかどうかは慎重にチェックしています。
しかも自社が小売業者として売っていたら言い訳のしようがありません。
10,000円でネットで売るのであれば、その価格を基準とした掛率でお願いしますって言われます。
メーカー仕入れでの魅力的な価格とは
魅力的な価格とは、利益が最大となる均衡価格みたいなイメージです。
①の場合は自由に価格調整できるので、前述の通りテストしてみるのがベターです。
どんどんテストして均衡ポイントを探しましょう。
②の場合で、3,000円で仕入れた商品として一緒に考えていきましょう。
まず、卸売りをする際の掛率について知識が必要です。
小売店舗に卸す時は、僕たちの規模だとおよそ55-65%で卸す事になります。
卸売業者に卸す時は40-50%が一般的じゃないでしょうか。
40%って結構低いですが、強い商社に弱いメーカー(代理店)が卸す時はここまで交渉されます。
(多分中国輸入のありふれた商品の場合は30-35%まであると思います。)
面白い商品で、商社がどうしても扱いたい場合はここまでは下げる必要はないです。
で、まぁ40%で売った時にどれだけ利益を確保するのかという点ですが、個人的には15%は最低でも必要と思っています。
一応20%程度で考えてみましょう。
するとおよそ9,400円で販売した時が利益率20%程度になります。
(税金などは全て考慮していません。)
となると、仕入3,000円くらいの商品の時に9,380円とか、そういう価格設定をする必要がありますね。
もっと利益が欲しければ9,980円、11,800円などの価格にすると良いです。
更に言うと、掛率を45%以下は絶対にしないと決めておけば、利益率20%の限界販売価格が8,300円程度まで下がります。
基本は価格を下げた方が売れるので、これは嬉しいですよね。
実務的に考えるとここで重要なポイントがあるのですが、それはまたどこかでシェアします。
考えてみると非常にシンプルですが、これで原則的なところがご理解いただけたのではないでしょうか。
プライシングで売上と利益は大きく変わる
重要なのはその商品が価格に対して魅力的かどうかというところです。
決してただ安ければ良いという訳ではなく、高い方が売れるケースも聞きます。
実際に僕も1,800円前後で売っている商品を30%ほど価格を上げても、売れ行きがほとんど変わらなかった事もあります。
もちろん安さが売りの商品があっても悪くありません。
ただ、欧米の商品は安さが売りになるケースはほとんどなく、やはり高級感や高機能が売りになるはずなので、価格は高くしても良いはずです。
じっくり自分の商品と向き合い、競合の価格も知り、そこで自分のつけるべき金額、欲しい利益率を考えましょう。
言うまでもなく高くつけすぎても、結局お客さんも買いたくありません。
高くてもコンバージョンが低くなり、安くてもチープさが出る商品になったり、利幅が小かったりと利益は最大化しません。
卸売りをする場合は、販売価格をコロコロ変える事はできないので、しっかりと考えられる事をオススメします。
卸先、ブランドイメージによって一概に決められないので、基礎的な考え方を知っておき、あとは応用してみてください。
ご参考に!
あとがき
ずっとブログは書いていませんでしたが、ちゃんと仕事をしていました。
昨年の9月からだともはや何をしていたか分からないレベルですが、セラーとしてはかなり成長しました。
もちろん売上、利益、安定性ともに向上しております。
特に中国のOEMについてはかなり力を入れていて、どんどん参入障壁の高いスキームを取り入れています。
具体的にいうと、ODM、船、検品、パッケージ、食品衛生法、PSE、意匠権、などなどです。
普通はなかなか難しいところですが、一度やってしまえば障壁なんて感じません。
というか僕はこういう所を攻めたい気持ちでいっぱいです。
なんでこういう所で戦いたいかというと、最終的に楽だからです。
参入障壁がない商品は初心者が集まります。
そうすると焼き畑的に価格を下げて数ヵ月で撤退していくので、その数ヵ月間がキツイ訳です。
そもそも自分がそういうステージで戦っているのが良くないという事で、同じところは控えています。
みなさんも少し目線を変えて、自分の力を最大限発揮できるようなところを探して鬼稼ぎましょう!
それでは!